今年の流行語大賞の候補に睡眠負債という言葉がノミネートされています。

 

睡眠負債という言葉はスタンフォード大学の研究者より提言された言葉で、日々の睡眠不足が借金のように積み重なり、心身に悪影響を及ぼすおそれのある状態とされてます(ウィキペディア参照)。

 

睡眠障害はイライラ記憶障害学習障害免疫低下など様々な障害につながることが報告されています。睡眠時間が5時間未満になるとmedical errorは1.7倍になるとのことです。そして日本の睡眠時間は他国とくらべると短く眠らない国と言われています。

 

重大な事故にも繋がりかねず、過去の事例としてはスリーマイル島の原発事故やスペースシャトルのチャレンジャーの爆発事故などが原因として睡眠不足が原因と言われています。

 

 

呼吸の基本は鼻であり、鼻が詰まってくると口呼吸に移行し、さらにこれが気道を狭くする要因になり睡眠時無呼吸症の一因になります。

 

睡眠時無呼吸症は脳血管障害、心血管障害リスクを3倍に、また糖尿病、高血圧、認知症のリスクが2倍になると報告されています。

 

小児の睡眠時無呼吸は昼間の口呼吸、成長障害、夜尿、問題行動、学習障害につながることがわかっています。

 

耳鼻咽喉科では呼吸の入り口である鼻からのどにかけての診察をしています。また花粉症のかたの75%になんらかの睡眠障害があります。

 

先日拝聴した川崎医科大学耳鼻咽喉科教授 原 浩貴先生が「良い睡眠には良い鼻呼吸が必要」とおっしゃっていました。

 

眠りにくいと感じておられる方、またいびきや無呼吸など気になる症状がある方は一度耳鼻科でも診察を受けてみてください。




 

 

倉敷市児島柳田町598-2

小河原耳鼻咽喉科

小河原 悠哉